久保さんは僕を許さない [ヤングジャンプコミックス]
漫画 雪森寧々
ヒロイン女子・久保渚咲とモブ男子・白石純太の甘くて酸っぱいスイートラブストーリー!
今年の冬アニメとして放映され、アニメ自体が一時制作休止になったため、現在もアニメが放送されている雪森寧々によるラブコメ『久保さんは僕を許さない』です。
タイトルですが、正式な読み方は『久保さんはモブを許さない』が正式な読み方です。
容姿端麗・成績優秀・スポーツ万能なヒロイン少女・久保渚咲には少し気になる男の子がいます。
それが同じクラスの隣に座る、席的には教室の後ろの出口の一番近くに座る男子・白石純太。
自他ともに認めるモブ男子である純太は、非常に影が薄く、存在をなかなか認知されないという悩みを抱えています。
その存在感の薄さは、中学の時の卒業写真にちゃんとみんなと一緒に写っているのに、欠席扱いで写真の上に自分の顔が大きく載せられてしまうほど。
毎日学校に来ているのに、皆勤賞扱いされなかったり、先生に自分の存在を認識してもらうために、授業が終わったあとに必ず質問しに行く、極めつけは自分が席に座っているのに、上に誰かに座られてしまうことがあるという、さながらソシャゲーのSSRぐらいの珍獣扱いになっているのが純太です。
それとは正反対の目立つ容姿から、クラスのヒロイン的な立ち位置である渚咲は、誰も見つけられない純太を唯一人、見つけることができる特技(?)を持つ女子です。
全く存在感的に正反対な二人ですが、渚咲は他の人が見えない純太を自分だけが見つけられることをいいことに、純太に対して、いたずらや無茶振りなどを仕掛け、その反応を見て楽しむという小悪魔的な少女でもあり、純太はそんな彼女の気まぐれに振り回される日々。
しかし、純太も決して彼女の無茶振りを嫌っているわけではなく、また渚咲も自分から振ったことに対して、純太からちょっとした逆襲的な反応を受けて顔を真っ赤にしたりと、見ているこちらが恥ずかしくなるような関係性を築いています。
そんな二人が、最終的に恋人の関係まで行くのがこの物語。
正直、そこまで大きなイベントが起こるわけではなく、学校行事や日常の出来事がメインの王道のラブコメ作品となっていますが、イベントがあるごとに着実に一歩一歩関係を深めていく二人を読者も陰ながら応援したくなる作品となっています。
この漫画のタイトルは、ちょっと物騒にも感じますが、最後の方の巻で、このタイトルの意味を回収するエピソードが登場し、そこが特に純太の作品的に最大の見せ場になっております。
当ブログはネタバレ上等を謳っておりますが、この作品については是非是非見ていただきたいので、ネタバレはしないでおくことにします。
とにかく二人のもどかしくありつつも、徐々に深まっていく関係性を読みながら追っていただきまして、12巻の大団円を是非ご自身の目で確認してみて頂ければと思います。
脇を固めるキャラクターもいいやつばかりなので、最後まで特に不快に感じることもなく読みススメていくことができるでしょう。読後が特に爽やかな作品なので、個人的にはかなりオススメしたいタイトルです。
個人的評価(5段階) 殿堂入り
久保さんは僕を許さない 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 雪森寧々
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2020/02/19
- メディア: Kindle版
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