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2017/03/21 コロコロ創刊伝説 1巻 [てんとう虫コミックススペシャル]




漫画 のむらしんぼ


30~40代のコロコロ読者だった人たち直撃!コロコロ一筋35年ののむらしんぼが描く、コロコロ創刊秘話!


現在61歳。還暦を超えても、未だコロコロ関連の雑誌一筋で
漫画を連載し続けている、のむらしんぼによる自叙伝的漫画!


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今から30年ほど前。世間がファミコンブームで賑わっていた頃。私はまだ小学生でした。
その時に毎月のように、両親に買ってもらっていた雑誌…それがコロコロコミックです。


ターゲットは小学生低学年~中学年辺りまでとしており1977年に創刊された
この月刊漫画誌は、ファミコンやミニ四駆、ベイブレードやポケモンなどの
子どもたちのブームを常に扱い続け、未だ雑誌は刊行され続けている老舗のブランドとなっています。


そのコロコロコミックが創刊されて間もないころに、ケンカばんばんという作品で
1979年にプロ漫画家デビューを果たしたのが、今回紹介する
「コロコロコミック創刊伝説」の作者であるのむらしんぼ


今年で画業37年目を迎える、超ベテランですが、作品は今まで一貫して
コロコロコミック、またはコロコロコミック系列の雑誌に発表しており
生粋のコロコロコミック専門漫画家…それがのむらしんぼなのです。


私がコロコロコミック読者だった頃、のむらしんぼはアニメ化もされ
つるセコなどの言葉を生み出した、つるピカハゲ丸くんを連載していました。






ハゲ田家の長男、ハゲ田ハゲ丸は、貧乏でとにかくケチ。
家族揃って節約…つるセコ生活を送っており、ハゲ丸が巻き起こす
つるセコ技に周りが振り回されるという作品でありました。


このつるピカハゲ丸くんが、連載を終了する前に、私が先にコロコロコミックを
卒業したわけですが、のむらしんぼの独特な絵柄(悪くいうと古い)は
子供だった私にも、絶大なインパクトを残していました。


長じてからはコロコロコミックなどは、当然見ることは無かったのですが
最近、コロコロが全盛期だった頃に読者だった世代に向けて、コロコロアニキという
当時の連載陣が、連載していたものをベースに新作を発表する雑誌が作られています。


今回のコロコロコミック創刊伝説は、そのコロコロコミックアニキに連載されている作品であり
コロコロコミックが創刊されて、その後全盛期の頃について、のむらしんぼが自虐も交えつつ
コロコロコミックの歴史を描いていく作品なのです。以前紹介した、青春少年マガジンみたいなものですね。


というわけで、のむらしんぼから見た、コロコロコミック創刊当時の裏話や
編集者との熱いやり取りなどが赤裸々に語られている作品となっています。
のむらしんぼの絵は久しぶりに見たのですが、全く変わっていないことに
別の意味で驚きです。30年前にハゲ丸くんを読んでいた頃と全く変わらない
のむらしんぼワールドが、ここには広がっています。


コロコロコミックアニキ連載ということもあって、現在ののむらしんぼの生活についても
自虐的に赤裸々に語られています。つるピカハゲ丸くんのヒットで気を良くし、自分のプロダクションまで
設立したのむらしんぼですが、つるピカハゲ丸くん以降はヒットに恵まれず苦境に陥り
最終的には多額の借金と、妻にも離婚されてしまう憂き目に遭っています。


つるセコのイメージがあるとどうしても、想像が付きにくいのですが
のむらしんぼ自体は結構お調子者というか、割と場当たりで生きているという感じです。


しかし、コロコロコミック一筋で35年もやってきた漫画家はのむらしんぼは
まさにこの漫画の適任者。当時、コロコロコミックで連載され、あり得ない技の数々で
当時の子供を熱狂させたゲームセンターあらしの創作秘話や、漫画のキャプチャーなどが
紹介されており、当時の読者だった人には懐かしく思えること請け合い。


コロコロコミックの歴史とともに、のむらしんぼの漫画家としての自伝要素も
お約束として含まれており、ドラえもんの原作者である故・藤子不二雄Fに
出会って、かけられた言葉などは、非常に印象に残ります。漫画家という職業は
天才を持ってしても、苦しいと言わしめる職業であるのだなと。
しかし、それと同時にそれを笑顔で語る藤子不二雄Fもすごいと思いました。


基本的にのむらしんぼの現状や、自虐的なネタも含みつつ
コロコロコミックの歴史を紐解いていく作品となっており、冒頭に書いたとおり
今30~40代のかつてのコロコロコミック読者だった人たちには、非常におすすめできる作品だと思います。


いい意味で、全く変わらないのむらしんぼの絵柄が、場合によっては悲壮感漂うような
題材もマイルドに中和されており、この漫画はまさにのむらしんぼしか描けない作品であると
一読者である私も得心した次第です。それぞれの話の間には、コラムが掲載されており
当時読者だった人には、非常に興味深い内容も多数掲載されています。


ちなみに、現在多額の借金があるのむらしんぼは、この漫画の売上で
借金返済を目論んでいるようです。果たしてのむらしんぼの描くシナリオ通りに行くかは
先行き不透明ですが、各所で大反響があるようですので、コロコロの歴史と同時に、今後の借金返済の行方からも目が離せません(笑)
個人的に評価は殿堂入りですが、当時の読者でなければ、魅力は半減だと思います。


個人的評価(5段階) 殿堂入り






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