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2017/04/05 ちこたんこわれる 1巻 [ヤングマガジンコミックス]




漫画 今井ユウ


全く喋らない同級生は実は○○だった!?


ヤングマガジンに掲載されていた、今井ユウによるラブコメ漫画
ちこたんこわれる」の1巻です。


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主人公の桜坂亮平(おうさかりょうへい)は、地味で暗めな男子。クラスで目立つタイプの男子ではありません。
おおっぴらにしていないですが、重度の声フェチ(特に女性)で、気に入った声なら
アニメでもラジオでも映画でも録音して、リピートする趣味があります。


この春高校生になった彼のクラスメイトには、ちょっと変わった女子がいます。
彼女の名前は宮原ちこ(みやはらちこ)入学から二ヶ月経ったにも関わらず
どんな時でも、ヘッドホンとマフラーをして、全く喋らない彼女。


見た目はそこまで悪くないのですが、誰とも喋らず、2ヶ月もの間
誰もが、彼女の生声を聴いたことが無いというほどの徹底っぷりです。
授業中に当てられても、答えを言わないほどだとか。


声フェチの亮平としては、彼女の体格から、彼女の声はかなりカワイイと予想しています。
体格から声の予想をつけられるのは、もはや特殊能力のような気もしますが…。
とにかく、亮平は彼女の声を聴いてみたいという状況。


亮平の幼馴染に、巨乳の猫屋敷彩(ねこやしきあや)が居ます。
学校では名前の通り、猫かぶりで人気者となっていますが、実は
重度のオタクで、中二病という厄介な性質の幼馴染です。


その幼馴染に、ちこの声はカワイイと熱弁する亮平と
奇抜な格好、全く喋らないと言った特徴から、彼女を宇宙人とみなす
これまた中二病全開の彩。果たしてちこの声はどんな声なのか?


ある日、亮平と彩が廊下を歩いている時に、ふと窓に目をやると
屋上にちこが居ます。相変わらず一人で、屋上に居るちこ。
亮平としては、ちこが気になる訳で、観察をしていると、何やら持っていたものを
落としそうになってしまったちこ。なんと、そのまま屋上から落ちそうになってしまいます。


この事に気づいたのは亮平のみ。慌てて、屋上のちこのもとに駆けつけます。
果たしてちこは無事なのか?屋上に着くと誰も居ない状況。しかし、外は騒ぎになっては居ない様子。
となると、ちこはどこかに…?と思った亮平が屋上の端に行くと、そこには今にも落ちそうになっているちこが居るのでした。
しかし、こんな状況でもあるにも関わらず、声を出して助けを呼ぼうとしないちこ。


何とか亮平が落ちそうになっているちこを、死ぬ気で引っ張り上げて
転落することを免れるのでした。まさに間一髪。


ちこを助けた亮平は、なぜあんな状況に陥ってまで声を出さなかったのか。
ここがチャンスとばかりにちこに問いただします。すると、私の声はヘンだから…
という、何だか良くわからない返答があるだけなのでした。


初めてちこの声を聴いた亮平は、ちこは自分がイメージしていた通りの声であり
ちこの声をカワイイと言います。なぜ喋れるのに喋らないのかを更に問いただすも
彼女は、もう私に関わらないで…と亮平を邪険に扱うのでした。


命の恩人でもあるのに、邪険に扱われることが腑に落ちない亮平でしたが
その理由は、当の本人であるちこから語られます。


彼女いわく、ちこは非常にドジで、普通に生活しているだけで、何かしらの
迂闊な行動をとってしまい、最悪命の危険すらあるような状況にまで
陥ってしまうことがあるのだとか…。その頻度は凄まじく週に3回ほど死にかけるとのこと。


自分のドジ体質を痛いほど分かっているちこは、意図的に人を避けていたということになります。
亮平としては、ちこの声があまりにも理想通りなので、今後もたまに話しかけていいかと問うのでした。
そして、ちょっとだけなら…と、ちこも控えめな返信をして二人は知り合いになるのでした。


翌朝、雨が降るあいにくの天気の中、亮平が登校すると
何やら、街路樹の上に人影が…。注意してみると、何故かちこが木登りをしています。


自分のドジで死にかけることが多くあると聞いている、亮平にとっては気が気でありません。
何をしているのかを聴くと、どうやら猫が木から降りられなくなっている事に気づいたちこが
後先考えずに、猫を救出に向かってしまったようです。


自分が代わりに助けに向かうと、ちこに告げる亮平ですが、ちこは今まで
自分のドジをフォローしようとした人を巻き込んで、災難な目に合わせてしまったことが
何度もあると言い、亮平が猫を助けに行くことを必死で引き止めます。


亮平はとにかく自分がやると、ちこを置いて木の上に。
しかし、猫は怯えているのか、なかなか亮平のところに来てくれません。
木の下は川が流れており、木の下の地面から更に下のところに川が流れている状態。
木から落ちたら、大怪我をしてしまいそうな高さです。


必死に、恐怖と戦いながら猫を救出しようとする亮平ですが
気づくと、何故か木の下にちこが居ます。亮平が万が一落ちてしまったら
自分が受け止める…といった算段で木の下に来てしまったようです。


しかし、ここで万が一亮平が落ちてしまったら、ふたりとも川に落ちてしまうのは確定。
ということで、亮平はちこを木の下からどけようとしますが、ちこは頑として応じません。
二人の様子を見ていた猫に、突如カラスが襲来し、木からジャンプ!
運悪く、ちこの頭に直撃し、ちこはバランスを崩して、危うく川に転落しそうに!


慌てて木から飛び降りた、亮平がちこを突き飛ばして間一髪事なきを得ます。
あまりにもドジで、昨日言っていたことが本当だったと悟った亮平は
ちこに、友だちになってほしいと提案し、自分が守るからと半ば告白に近い提案をするのでした。


思いもよらず、亮平にかけられた言葉に動揺するちこ。
亮平に遠慮がちに、守ってもらえる?と尋ねるのでした。
その返答に守ってやると笑顔で応える亮平。


さて、ここで話は終了。めでたしめでたし…と思いきや
そこから離れようとしたちこの長いマフラーが、地面に引っかかってしまい
思いもよらず引っ張られるような形になってしまったちこは、そのまま
頭から高さ10メートルぐらいはありそうな、川岸のコンクリートに頭から落下。
そのまま亮平の目の前で、ちこが死んでしまいます。


守ると言った矢先に起きた、とんでもないアクシデント。
目の前で起こったクラスメイトの悲劇に、放心状態の亮平はその後
お昼まで学校に登校できない状態に。警察にも通報できていません。


ちこが付けていたヘッドホンだけが、手元にある状態で放心する亮平。
様子がおかしいことに気づいた彩が声をかけますが、状況を説明することが出来ません。
警察に通報しなければ…とひとりごちする亮平に、彩が状況を問いただそうとした時
登校してきたちこの姿を見る亮平。さっき目の前で死んだはずのちこが一体なぜ…?


というわけで、一話の展開をざっくりと書いてみましたが
一話目でまさかのヒロイン死亡という
インパクトのある展開をぶちこんできました。ちなみに、この展開は
初版の帯に、印刷されております。


結論から先にいうと、宮原ちこはロボットです。
どうやら、いいとこのお嬢様のようで、彼女自身はドローンと呼んでいますが何体もスペアがあるようです。
あまりにも、死にかける日常が当たり前になっているので、彼女は一切家から出ないで、自身を模したドローンを登校させているということだそうです。


常に身につけているヘッドホン・マフラーについては、ドローンを遠隔操作するための
受信機となっており、これらの装備がなくなると、遠隔操作ができなくなります。


なので、ちこは授業中はおろか、プールの授業ですらもこの基本セットを外しません。
事情を知る亮平以外からは、不審者のように見られてしまう始末です。


というわけで、まさかの引きこもり+量産型ヒロインという
新ジャンルが生まれでた瞬間であります。ドローンは五感を
共有できるということで、どんな技術だよ!とツッコミたくなりますがw


「ちこたんこわれる」のタイトルは、そういう意味ですね。
漫画を読む前は、「精神的に」壊れるのかなと想像しておりましたが
まさか「物理的に」壊れるであったとは!いい意味で予想外の作品でした。


亮平曰く、理想のカワイイ声ということですが、漫画ではその感じが伝わらないので
個人的にはちこよりも、猫屋敷の方がいいキャラだなと思いました。
隠れオタクの癖に非常にオールマイティーな能力を持っているようで、部活動の
助っ人として20を超える部に活動に行っているとか。ここまで来るとチートですな。


すぐに壊れる引きこもり量産型ヒロインと声フェチ男子という、なかなかに
異色な取り合わせのラブコメですが、サブキャラがなかなかいい味だと思いますので
なかなか楽しく読める作品ですね。あと、今井ユウの絵柄の女キャラが結構肉感があって妙にエロいところもポイント。
猫屋敷のデザインは個人的にかなりツボですねぇ。


個人的評価(5段階) ★4





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