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2017/01/17  ナナマルサンバツ 7巻 [角川コミックス・エース]




漫画 杉基イクラ


例会編終了!優勝者はやっぱりあの人!文蔵クイ研は次のステップへ。


3巻近くぶち抜きで行われた例会編も、いよいよこの巻で決着。


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巻の前半は例会編のクライマックスが収録。
準決勝Rで、元クイズ仲間だった開城の猛者たちを相手に
一人ひとり蹴散らしていく学人。


決勝最後の一枠をかけて、開城の生徒のそれぞれの得意分野で
あえて勝負を挑み、勝利していく学人の姿がカッコイイ。


識を始めとした、文蔵のクイ研にとっては、まさに頼れる先輩であり
目標であり、最終的にはライバルにもなりうる存在という学人。


識に、憧れの眼差しで見られることに、満更でもない表情を浮かべる学人。
普段、クールな学人ですが、やはりこれからの成長が期待できる後輩から
受ける期待については、嬉しいものがあるようです。


クイズ大会の途中ながらも、何度か学人の開城時代のエピソードも挟まれます。
ようは、勝つだけの…ある意味、名門だからこその閉塞感…といったものに
学人は、自分がやりたいクイズは開城では出来ない…という想いを抱いていたのでした。


そんな学人に感化されてか、かつての部の仲間であった大蔵も
学人との対決に、心躍らせるのでした。この辺りの書き方は
読者も熱くさせる、巧い魅せ方がされていますね。


一方、準決勝Rでは、御来屋と芦屋の宮浦対決も
前巻の終わりでありましたが、こちらは集中力を高めすぎた
御来屋が、俗に言う知恵熱のような症状を発生させてしまい
戦わずして、芦屋の勝利ということに。


後輩でもあり、ライバルでもある芦屋としては、残念な気持ちと同時に
どこかホッとした想いもあったようです。果たして、この底がしれない後輩が
自分を軽々と追い抜いていくのではないか。そして、その時に自分はライバルとして
御来屋の前に立ちはだかる事ができるのか。そんな複雑な心情も芦屋から語られます。


各々の想いとは別に、例会は準決勝以降はつつがなく進行していきます。
準決勝Rで、大蔵を始めとした、開城の実力者たちを力で完全にねじ伏せた学人が
そのまま決勝Rでも、圧倒的な力を見せつけて優勝。


例会では優勝した学人ですが、次にはまた同じスタートラインで自分も含めて
次の目標…全国のU-18によるクイズ大会…SQUARE(スクエア)が次の舞台と宣言するのでした。
現実世界で言えば、高校生クイズといったところでしょうかね。


例会編が終了した後は、文蔵のクイ研…主に井上にスポットが当たった話があります。
元々のクイズ知識が豊富な識、クイズバカでクイズの文法を二人より知る真理。
その二人と比べると、自分は凡人であることに引け目を感じる井上。


スクエアに向けての、新たなクイズ問題に貪欲に取り組む二人を見て
井上も実は、感化されていたことが明らかになるエピソードも。
街を見渡せば、クイズのネタなど無限に落ちていること。そして、クイズをやるようになって
新たな知識が増えて、自分の見る世界が変わったこと。井上は、1人でそのことに気づき
クイズという今まで、自分に縁が無かったモノにハマリ出していることに気づくのでした。
井上も、今や立派なクイズバカということでしょうか。


巻の後半では、熱を出して学校を休んでしまった真理にクイ研メンツが御見舞に。
そこで、真理の兄で、開城在籍の深見誠司が本格的に登場。


例会の最後で、大蔵が学人に告げたことに、深見誠司を呼び戻すということがありました。
大蔵をして、開城どころか、全国の同年代のクイズを引っ張っていくと言われた学人と誠司。
その二人が、真理の家で再び出会います。


誠司が、クイズを辞めた理由はよくわかりませんが、おそらく学人が開城を去ったことが
大きな理由だったのは間違いないようです。風邪を引いている真理を横目に、学人と誠司が
ちょっとした言い合い状態に。そして、誠司はクイズを下らないものと一刀両断し、その世界に
妹を引きこんでいる学人に対して、不快感を露わにするのでした。


学人としては、真理にクイズを続けてもらいたいし、真理としても、クイズはやりたい。
元々、兄に憧れてクイズプレイヤーになった真理としても、誠司にまたクイズをやってほしい…
という想いがあり、兄妹でのクイズ対決が行われることに…。勝負の行方は果たして?


新たなキーパーソン、誠司がでてきたことによって、盛り上がった
例会編以降を繋ごうという形でしょうかね。誠司は、クイズに対してツンデレだということが
ほんの少しの言動で分かってしまうのが面白いところです。


井上が、街中に無数にクイズの題材が転がっていることに気づくシーンは
読者にとっても、クイズというのはとても身近で、面白いものであることを気づかせてくれます。
彼の名前は、井上大将(いのうえだいすけ)ですが、カラオケを商業的に成功させた人が
同じ名前(井上大佑)ということを知ったりですとか。自分の名前に関してのクイズとか
こういう例は非常にわかりやすいと思います。


その気になれば、頭だけ使ってできる手軽な遊びがクイズ。
それでいて問題は無限大。一生かけても1人の人が極めることは出来ないものでしょう。
本作品は、部活動という場を通して、その奥深いクイズの魅力を描くことに
成功している作品だなと、この巻で改めて感じました。


恒例の巻末クイズは、井上大将セレクトの星と宇宙に因んだクイズ。
夜空の向こうにもまた、多数の知識が存在するのですね。

個人的評価(5段階) ★5


1巻の感想はこちらから
2巻の感想はこちらから
3巻の感想はこちらから
4巻の感想はこちらから
5巻の感想はこちらから
6巻の感想はこちらから




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