SSブログ

2017/01/16  ナナマルサンバツ 6巻 [角川コミックス・エース]




漫画 杉基イクラ


まだまだ続く例会編!クイズバカ達の熱い戦い!


4巻後半から始まっている例会編は、この巻でも続きます。


スポンサードリンク






前巻の終わりでは、次のラウンド進出をかけて、識と御来屋の戦いが描かれていきます。
二人の真剣勝負の間に入るのが、場をかき回す明良。


二人の命運を分けるクイズ問題は、一般常識でありながら
勘で解くことが出来るような問題…すなわち答えが幾つかに絞られるクイズ。
そんなコンセプトで作られた問題とは…。


Q.1722年4月5日、1905年1月22日、1932年5月15日に共通する曜日は何曜日?


という問題(実際は、明良が何曜までいいかけたところでダイブ)
何曜日であるかが答えであれば、正解は全くわからなくても答えは7分の1。
果たして、これを勘で答えるのか、それとも確信を持って答えるのか。


識も御来屋も、この問題の答えはわからないようです。もちろん明良も。
先に解答を書いておくと、答えは日曜日。それぞれの出来事は…


1722年4月5日・・・イースター島が発見された日。日曜日に見つかったため復活祭のイースターをとって、イースター島という名前が付けられたそう。

1905年1月22日・・・ロシア革命の血の日曜日事件。この事件名を知っていれば、この問題は解けるということになります。(学人は知っていた模様。)

1932年5月15日・・・日本の当時の内閣総理大臣であった犬養毅が殺害された、五・一五事件


この確定した曜日を特定することは、難問。ただ、勘でも7分の1で正解するこの問題。
三人が解答にたどり着いた方法は、それぞれ別の方法でありました。


まず、御来屋は曜日を特定することができるツェラーの公式を使って、曜日を特定します。
公式に当てはめて、ものすごい勢いで計算をしていき、日曜を確定することに成功します。
というか、こんな公式あるんですね…。文系人間の私にはさっぱりわかりませんがw


識は、ツェラーの公式も知りませんし、最初の2つの日付はわからなかったようです。
しかし、最後の1932年5月15日は、五・一五事件だということは知っていた識。
答えが書いてある、先の2つの日付に比べると、五・一五事件の曜日がわかるようなヒントは少ない。


そこで、識は自分が五・一五事件に関して読んだ文献を、過去の記憶から猛烈な勢いで掘り出していきます。
そして、松本清張が書いたという「昭和史発掘」という本。


過去読んだ、この本の中に五・一五事件の記述があったことを思い出した識は
そのあたりに記述されていたことを、猛スピードで思い出し、そして
首相夫人が、結婚式の宴に出席していて、官邸からは席を外していたことを
思い出した識は、当時の社会事情から結婚式は日曜に行われるものと推測し
答えを、日曜日と解答するのでした。御来屋とは全く違ったアプローチです。


そして、明良は二人の答えを聞いてほくそ笑みます。
彼は、通常7分の1であるはず解答を、7分の2にする方法があると
心のなかで思考していました。彼が出した答えも日曜日。


3人が、正解を出し、明良は失格(ポイントが失くなって不正解になると失格)と
ならずに済みましたが、御来屋と識がそれぞれの知識をフル動員して正解している姿をみて
突然、自分から棄権退場すると宣言して、その場を後にするのでした。


赤河田クイ研部長の新名は、そんな散々自分勝手に場を荒らしていった
明良を追いかけていきます。新名がなぜ棄権するのかを問いただすと
彼は、先のクイズで曜日の日と月の形が似ていることに着目し、そのどちらとも
取れるような解答を予め書いて、自分より先に解答を出した強い解答者の
答えに便乗する、いわば禁じ手を使って問題に正解していた…と種明かしをするのでした。


クイズバカ達が、自分自身の知識を使って解答している姿を見て、バカバカしくなった
明良は、自ら退場を選んだということです。自分から退場を申し出たものの、同じく
クイズに情熱をかける、新名がそれを許さない…というわけで、退場した明良に
これからが面白くなるんだ!と、強引に会場に戻らせて例会を見学させるのでした。


明良を欠いた、御来屋と識の戦いは、果たしてどうなったか。
これは、コミックスを読んで確認を。


更に、ラウンドが終わった後の敗者復活戦、そして準決勝ラウンドの入り口までが
この巻には収録。クイズバカ達の熱い戦いはまだまだ終わらない。


最後の方では、宮浦の部長である芦屋と御来屋の部内での個人的な戦いも勃発。
学校単位のクイ研とはいえ、究極的には個人戦になるのがクイズ。二人の熱い戦いも注目です。


この巻も、様々なクイズ形式で、読者も手に汗握る展開になっているのが素晴らしい。
クイズという基本思考遊戯でも、スピード感のある息もつかせぬ展開に、思わず熱くなってしまう自分が居ます。
こういった作品の漫画化は難しいと思いますが、杉基イクラの巧みな描写が冴える一作となっています。


恒例の巻末クイズは、知っていると、ちょっとした小ネタとして使える
雑学的問題。急がば回れの回るところはどこなのか…そんなクイズが
50問収録。話のネタに使えそうですよ。


個人的評価(5段階) ★5


1巻の感想はこちらから
2巻の感想はこちらから
3巻の感想はこちらから
4巻の感想はこちらから
5巻の感想はこちらから


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。