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2016/12/28  おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 7巻 [MFコミックス アライブシリーズ]




原作 村上凛
作画 葵季むつみ
キャラクター原案 あなぽん


村上凛原作の同名ライトノベルを葵季むつみ作画でコミカライズした
おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!です。
タイトルが長いですね(笑)


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少し地味でパッとしない男子・柏田直樹は、高校デビューをしようと考えている普通の男子。
中学時代は、自分がオタクであることを、クラスメイトに知られ、バツが悪い思いをしたことから
高校では、隠れオタクとして、地味に生活していこうと考えている男子です。


基本的にオタクは、一般的にはあまり良く見られないと思っているところがあり
中学の時は、それで空回りしてしまった経験から、高校では慎重に言動を選んでいます。


その直樹のクラスメイトの女子の、恋ヶ崎桃(こいがさきもも)
見た目はギャル風の外見であり、クラスにも友達も多い女子です。
ルックスもよく、クラス内の男子からカワイイと言われている女子なのでした。


直樹とは正反対と思われるような、外見と学校での地位を築いている桃。
直樹は、そんな彼女とは全く接点が無いと思うのでした。


直樹には、気になる女子が1人クラスに居ます。その名を長谷川翠(はせがわみどり
桃とは違って、大人しめの外見ですが、勉強もスポーツもそつなくこなす優等生。
しかし、どこか陰があるような雰囲気があり、見た目は桃に劣らないのに
クラスでは、少し浮きがちな孤立している感じを出している少女です。


しかし、直樹は自分がオタクであることに負い目を持っており
翠とは、とても釣り合わないと自分では考えています。片想いですね。


隠れオタクを貫こうと考えている、直樹の前にイケメンクラスメイトの鈴木が現れます。
ひょんなことから、直樹の事をオタクだと勘ぐっていた鈴木…。実は、話してみると
直樹ですら面食らうような、オタクであったことが判明します。同じ趣味仲間で
話題も弾むこととなり、直樹は鈴木と親友となります。


ある日の放課後、ひょんなことから桃とぶつかってしまう直樹。
その際に、お互いのカバンの中に入っていたものをぶちまけてしまうことになります。
直樹が所持していたものに、中が見えないようにカバーをかけた小説がありました。


それは、学校で見られたら恥ずかしいと、作品が見えないように意図的にしていた
ハーレム的内容のライトノベルでした。しかし、たまたま運悪く桃のカバンにも同じ
カバーをかけた小説が、荷物の中に入っていたのでした。


家に帰って、桃の小説と自分の小説が入れ替わっていたことに気づく直樹。
隠れオタクを貫こうと思っていた矢先、クラス内で友達が非常に多い桃に
その内容がバレることを恐れる直樹。もしかしたら桃に自分がオタクであることを
クラスメイトに吹聴されるかもしれない…桃がライトノベルを読んでいないことを願う直樹。


しかし、その願いも虚しく、桃は直樹の所持していたライトノベルを読んでしまっていました。
ちょっと特殊な内容に引いてしまう桃。直樹が、自分の高校生活がどうなるのか悲観にくれたとき
桃から、ある変わった提案を持ちかけられます。


「私をオタクにしてよ!」


桃の言動の意図がわからず戸惑う直樹。
どうやら、桃は鈴木に恋をしてしまったようで、鈴木が大好きなオタク的知識を
直樹に自分に教えるように命令するのでした。桃はオタク的な話には全く疎いのです。


そこで、直樹は直樹で、翠に振り向いてもらいたい…でも、自分は全くおしゃれなどがわからない…と
桃に同じく「俺をリア充にしてくれ!」と交換条件に頼むのでした。
こうして、二人の奇妙な恋愛協定関係が始まります。果たしてそれぞれの恋の行方は?


というわけで、ライトノベル界ではそこそこあると思われる協定関係のお話です。
面白いのは、それぞれのなりたいものが、結構漠然としているところでしょうか。
それが、それぞれの恋愛を進展させるものなのかどうかは不明なところが面白い。


直樹と桃の奇妙な恋愛協定は暫く続きます。
特に、直樹が少し世間の流行からずれた行動をして、桃が呆れるという
パターンが多いですが、たまにオタクの不文律…とでもいうのかな?
それに戸惑う桃の姿も描かれることもあります。


直樹は最初、自分のオタク趣味に対して、好きなものでありながら
否定的な部分も持ち合わせている、なんともナーバスなキャラとなっていますが
桃や、その周りの人々と付き合うにつれて、自分の趣味について
好きなものは好きだと言った感情を前面に出してくるようになります。


桃は桃で、今までは全く知ろうとも思わなかったアニメ・漫画・ゲームなどの
サブカルに、少し抵抗を持ちながらも鈴木と…そして直樹の為に徐々に徐々に
態度が軟化していく変化が見ていて微笑ましい。Win-Winとでも言えば良いのでしょうか。


作中直樹が、漫画とかだと、協定を結んだ二人が最終的にくっつくといった
ある意味フラグ建てを途中で行っていますが、結果も結局そうなります。
全7巻でありますが、二人が徐々にお互いを意識しあうその過程がじっくりと描かれています。


途中で、サブヒロイン的な桜井小豆(さくらいあずき)という、同じくオタクで
コスプレ好きのヒロインが登場してきますが、最終的に彼女が二人の仲をとりなす
キーパーソンとしても描かれていきます。


ライトノベル原作は、全15巻(一つアナザールートがあり、それを入れれば全16巻になります)で
既に完結しています。ただ、高校生編が全10巻で、その後の大学生編というのが5巻分あります。
このコミカライズは、前半部分である高校生編の最後までを描ききっています。


原作が10巻で、コミカライズ7巻ということは、重要な話を選別してコミカライズしていると思いますが
二人の心境の変化が、丁寧に描写されていると思いますので、コミカライズ版単体で読むにも
十分に鑑賞に耐えますし、原作が気になって読むという方も、このコミカライズなら居ると思います。


作画を担当している、葵季むつみは若干、絵柄に癖がありますが
桃の小悪魔的な魅力を巧く描写していると思います。
直樹のちょっと情けない、でも決める時は決めるところも、良い描かれ方をしています。


7巻というちょうどいい長さで、舌足らずな感じも無い良いコミカライズだと思います。
原作の方もそのうち読んでみたいと思いますね。


個人的評価(5段階) ★5




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