2016/12/27 キミキス ─various heroines─ 4巻 [ジェッツコミックス]
原作 エンターブレイン
作画 東雲太郎
IQ190の天才少女の心を開け！
元々はPS2で発売していた、恋愛SLGであるキミキスをコミカライズした
キミキス ─various heroines─の4巻です。
1巻から、ゲーム内の複数ヒロインを1巻ずつ攻略する内容となっていて
この4巻は、原作でも人気ヒロインNo1の座を争う二見瑛理子（ふたみえりこ）がヒロインとなっています。
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何の変哲もない、普通の高校2年生である相原光一（あいはらこういち）は
ある雪の舞う寒い日の放課後。学校の玄関口で上から落ちてきた紙飛行機を拾います。
なぜ突然紙飛行機が上から？その飛行機を広げてみると、それは小テストの答案用紙でした。
名前だけ書いてあって、解答欄は全て白紙…いわゆる0点のテストです。名前は二見瑛理子とあります。
紙飛行機が落ちてきた先を追ってみると、それは学校の屋上から飛ばされたもののようです。
そこで光一は好奇心を刺激されます。そして、その紙飛行機を飛ばした二見瑛理子に会いに行くことにしました。
彼女とは何の面識も無い光一ですが、屋上の更に給水タンクが置いてある場所…つまり、学校内で一番高いところに
1人佇む少女…二見瑛理子の姿を見つけるのでした。
彼女は、黒髪ロングの美少女。光一がドギマギしながら、そんなところに居て落ちたら危ないよと声をかけます。
しかし、その光一の心配を余所に、瑛理子の答えは「人口が一人減るだけよ」と非常にそっけないもの。
死んだら悲しむ人が居るよと伝える光一ですが、その心配の言葉もはぐらかす形で
まともに返答をしない瑛理子なのでした。
これが二人の出会い。そこからは…要は恋愛SLGのお約束的な話が展開されていきます。
管理人は、一時期恋愛SLGを重点的にやっていた時代がありましたが、この二見瑛理子の
話も、それ系のヒロインのテンプレ的な話の流れにはなります。
最初はクールでにべもないのですが、徐々にデレていくというもの。
ただ、クーデレというよりは、解凍系デレという感じですかね。
二見瑛理子は、IQ190という天才的頭脳を持っており、最初の0点のテストは
そんな頭の良い彼女がわざと0点を取った場合の、周りの反応はどうなるのか？
といったことを試したかったようです。最初は天才は奇人が多い…という俗説に
ぴったりと当てはまっている瑛理子の姿が多く見られます。
しかし、光一が彼女を気にかけていくことによって、徐々に徐々に天才的な頭脳よりも
相原光一に恋する1人の普通の少女…という側面が強く描かれていくようになります。
全てを論理的に考えていた瑛理子が、感情で考えるようになります。
そもそも、最初のキスですら実験と彼女は称していますので。
頭は良いけれど、お約束のように運動音痴だったり、食べ物に調味料を普通の人には
引かれるほど、大量にかけると言った、光一と付き合うことによって人間臭い一面を見せていくようになります。
と、ギャルゲーをやり慣れた人間からすれば、ある程度先の展開は分かるのですが
やはり、東雲太郎が描く、瑛理子のそこはかとないエロさというか。そこが真骨頂ですね。
健全なエロというのかな。とにかく、いろいろなところで描写力の高さを感じます。
個人的に、ツンデレとかクーデレ、解凍系的な、最初は冷たい感じが
徐々にデレて行くというのは、大好物な展開でして…ｗ
この二見瑛理子編は、個人的嗜好にストライクな展開なのでした。
実はキミキスは一時期、ゲームを所持していましたが、ちょうどギャルゲーの
熱が冷め始めていた頃でして、この作品は持っていたけれどプレイはほとんどしていなかったんですね。
そんな原作を殆ど知らない人間が見て、色々とニヤニヤさせられた作品でしたので
ゲームのほうもきっちりプレイした人は、更にニヤニヤが止まらないかもしれません。
ゲーム未プレイでもおすすめできる、丁寧なコミカライズだと思います。
ちなみに、このキミキスシリーズは全5巻ですが、私はこの巻しか読んでおりませんｗ
二見瑛理子というヒロインが個人的嗜好にストライクだったのでレビューしてみたわけですが。
こういうヒロインが好きな人には、たまらない一作かと思います。
1巻1人のわかりやすい形式なので、好きなヒロインの巻だけ、私のように購入するというのも良いと思いますね。
個人的評価（5段階） 殿堂入り
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