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2016/12/22  甘城ブリリアントパーク 2巻 [ドラゴンコミックスエイジ]




原作 賀東招二
作画 吉岡公威
キャラクター原案 なかじまゆか


2週間で10万人突破の無理難題に、西也はどう立ち向かうか!?


魔法の国・メープルランドの住人を救うべく奮闘を始める西也ですが…。


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前巻の終わりで、甘城ブリリアントパークの総支配人として
キャスト(パークで働く従業員。メープルランド住人もいれば地上人も居る。モッフルの中の人がいないとはそういうこと)の前で、2週間で10万人を超えてみせると宣言し、従業員を鼓舞した西也。


西也はその演説で、従業員の事を悪し様に言い(これは西也が意図的にやっている)
プロのプライドを侮辱されたキャスト達は、お客さんがまた来るようになるような
テーマパークに戻そうと奮闘することを誓うのでした。


まずは活気を失い、荒れている状況になっているパークの掃除などを西也はキャストたちに命じます。
彼は、とことんキャストからすれば悪役に徹するわけですが、キャストの中にはそんな西也に
反感を持つ者もいれば、西也の手腕に期待する者も若干数はいるようです。


しかし、西也の策略とキャストの奮起があっても、今までの客がすぐに取り戻せるわけもなく…。


このままでは到底目標達成は無理だと察した、西也は関係者でミーティングを開きます。
そこで出た案が、甘城ブリリアントパークの入園料30円計画。
ちょうどパーク開演30年を迎えるとのことで、採算度外視で話題性を取る作戦に出ます。


その際の自主制作PVとして、いすずやラティファ、女性のキャストに
水着姿で出演してもらい、30円になったことをネット動画で配信するのでした。
しかし、その動画の閲覧数も思うように伸びず…結果、入園者は微増状態。


次の日、いすず達の水着の宣伝動画より、とある動画がネット界で少し話題になります。
それは、先日の休日にパークに訪れた客と一悶着を起こしてしまったモッフルの動画。


西也だけではなく、一般の客に対して暴力的な行為を働いてしまったモッフル。
その時は、いすずが持つマスケット銃で忘却の弾を打ち込み、そのお客さん自体は
すっかりそのことを忘れていたのですが、他の来場者がその様子を撮影して
動画サイトに投稿していたのです。そして、投稿者は好意的な形で上げていてくれたため
モッフルの行動がネット上に広まり、結果来場者がまた少し増える結果を呼び込みました。


それにつられて、元々の宣伝動画も再生数が徐々に伸び始め、良い兆候が出始めたものの
ネットの動画なので、実際に見てくれた人がどれくらい来てくれるかという現実的な問題があります。
西也は、大きな入場客増加は見込めないと踏みます。


そして、結果はその通りに。ここ数年のパークの入場者数からすれば
かなりの好成績なものの、2週間10万人の目標達成は以前遠いままです。


キャスト達は、本来の仕事を取り戻し、徐々に活気が戻りつつありますが
遅きに失した感があります。キャスト達の仕事ぶりとは裏腹に、まだまだ策を
考えなければいけない西也。支配人室に戻ろうとするとラティファからちょっとしたデートを持ちかけられます。


二人で園内を回っている時に、観覧車に二人は乗ることになります。
そこで、西也が高所恐怖症であることが発覚します。
理由はよくわかりませんが、子役をやっている時に突然自覚したようです。


観覧車の中で、恐怖のあまりパニックになりそうになる西也。
しかし、ラティファは大丈夫と、彼を落ち着かせるのでした。


そんなデートも終わり、その後進捗状況を伝えに再びラティファの元を訪れる西也。
そこで、彼女から彼女の身体についての思わぬ真実が打ち明けられます。


彼女は、実は魔法使いに呪いをかけられている身体だというのです。
その呪いの力とは、ズバリ「アムニス欠乏症


メープルランドの住人が生きていくためのエネルギーである
アムニスが慢性的に欠乏する症状であり、彼女はアムニスがなくなる速さが
他のメープルランド人より早いというのです。また盲目もその呪いの一つのようです。


この症状を治す方法は今のところはなく、彼女は普通に生活した場合は
アムニスの欠乏が進んでしまうため、甘城ブリリアントパークという
アムニスが多く集まるところで、現在静養しているとのことなのでした。


要は甘城ブリリアントパークの存在自体が彼女自身を繋いでいるとのことで
もし、このパークが潰れてしまった場合はどうなるのか…それはラティファにもわからないとのこと。


しかし、その呪いが進行すれば、おそらく彼女は死を迎えてしまうと思われます。
こんな状況にあっても、ラティファは絶望していないのか?少なくとも、態度では
そんな想いを見せようとはしないラティファの心を読もうとする西也ですが…
ラティファの心は読めないのでした。原因はわかりませんが、逆にラティファの心が
読めなかったことで、何かを吹っ切ることが出来たようです。


ラティファの身体に隠された秘密を知って、自分のできることは全て出し尽くして
2週間で10万達成という、無謀な目標に単身挑むことを決意するのでした。


というわけで、ラティファの身体の秘密や、入場客が果たして10万を超えるのか
話が大きく動いてきて、非常に面白い展開になってきました。


また、これもこの巻で明かされますが、ラティファの呪いは他にもあって
1年経つと、身体の成長と記憶がリセットされるという呪いも同時にかかっています。
彼女は、今の時点で14歳を既に10年以上繰り返していると言います。


この巻では、その目標が達成されるかどうかまでが描かれていますが
結論から言えば、2週間10万人の目標は達成されます。


しかし、その達成に使った手段は実は…あとは是非本編を御覧ください。
西也の手段を選んでいられないほどの切羽詰まった行動は、凄みがあります。


また、この巻では、ラティファに呪いをかけた悪い魔法使い…すなわち黒幕も登場。
その黒幕とは、今回の買収計画に大きく絡んでいる甘城企画の責任者・栗栖隆也(くりすたかや)
1巻でも出てきた彼が、全ての黒幕であり、西也たちの敵となります。


甘城ブリリアントパークの支配人としての西也の奮闘と、その脇を固める個性的なキャラたち。
特に女性キャラが立っているのは、ラノベ的文法のお約束になりますが、二人のヒロインは
いずれもいいキャラなので、素直にこの甘城ブリリアントパークの行方から目が離せない展開になっています。

個人的評価(5段階) ★4
1巻の感想はこちらから





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