2016/12/18 お前はまだグンマを知らない 3巻 [BUNCH COMICS]
漫画 井田ヒロト
舞台は草津温泉。そして…吉田松陰！
ハイテンション・グンマ人しかわからない？ギャグ満載のお前はまだグンマを知らないの3巻です。
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前巻ではトチギとの抗争が、何だかよくわからないまま終わり
前巻の最後から、舞台はグンマの名湯と呼ばれる草津温泉へ。
草津温泉は、私も家族と1度行ったことがありますが
まさに、温泉の街であり、街の真ん中に湯畑と呼ばれる
温泉の源泉があり、街中硫黄の臭いが漂っているのが印象的でした。
その草津温泉に関するウンチクが前半はこれでもか！と紹介されます。
日本人と温泉は、文化として切っても切れない関係にあると思いますが
まさに草津は、日本人なら硫黄の臭いに当てられながらも、どこか
ほっとするような、雰囲気に満ちた場所であると個人的には思っています。
温泉の豆知識の他、当然温泉へ入る描写もあり
神月たちも温泉に入りますが、この作品のヒロイン的立場である
篠岡と家城（しのおか・いえき。今までの感想では書いていませんでしたが）が
同時に別の温泉である、四万温泉に来ている描写もあわせてなされています。
篠岡・家城はグンマを限りなく愛するJKJ（Jomo Karte Jugend（ジョーモーカルテユーゲント）という
秘密組織（？）の一員であり、転校してきたばかりの神月を、ちょっとした色仕掛けで
ハメようとするなど、なかなかの過激思想を持つ女子たちです。
篠岡は、ややボーイッシュな外見ですが、見た目は結構可愛く描かれています。
そして家城は…彼女に恋するガチレズです。
温泉の話なので、女子側でも温泉に入る…という描写があるのですが
家城は篠岡と一緒には入りません。なぜなら、家城の気持ちは篠岡は知らないからですね。
要は、風呂に一緒に入ってしまうと、どうしてもそのような目で篠岡を見てしまう…
そうすると、気持ちがバレてしまうので、頑なに入らないとのこと。
夜は女子トークが行われ、良くある好きな人の話をする訳ですが、そこで家城が篠岡を押し倒そうとします。
ガチレズの家城にとっては、何よりも大事な存在の篠岡ですが、そこで篠岡から少し気になる存在として
神月の名前が、篠岡の口から発せられます。この時点で、神月は家城の敵となりましたｗ
その後、グンマからかつての友を追い出したい轟一矢と家城が裏で手を組むことになりますが
それは、神月達の知る由もない出来事となっています。
後半からは、赤城山が舞台になります。
赤城山と言えば、個人的に徳川埋蔵金のイメージでありますが
昔、その発掘に全力を注いでいた糸井重里はグンマ出身だったんですね…。
赤城山は、作者曰く霊山であるとのこと。
死したグンマ人の魂は、この山に集い、かつては山開きの日に
死んだものたちに会おうと、家族全員で登拝するという風習があった…とか？
どこまで本当かわかりませんが、読者にグンマ県人がいたら教えてください。
神月は、自分の不注意で時雨（ただし、ゲームのキャラクターの模様）を殺してしまい
その霊に会おうという二矢の発案で、クラスメイトと共に赤城山に登るのでした。
しかし、そこで起こったのは…何故かタイムリープ。
一寸先も見えないような、深い霧に巻かれてしまった神月と轟は
気がつくと、自分たちが見覚えのないところにいました。
どうにも、昔の…江戸時代のような服を着た人たちがそこには集っています。
戸惑う神月達の前に、1人の男が現れ、君たちも塾生希望？と聞いてくるのでした。
ここはどこかと尋ねると、長州（現・山口県）の松本村だと目の前の男は言います。
そして、そこに現れたのが吉田松陰です。
生粋のグンマ漫画である本作に、なぜ長州藩士の吉田松陰が出てくるのか…。
その理由は、塾生の1人に、吉田松陰の妹の婿となった義理の弟であり
初代グンマの県令（今で言う県知事）を務めた楫取素彦（かとり もとひこ・旧名・小田村伊之助）が居たから…。
そんな理由で、タイムリープしてしまうのもまぁ凄いですが
そこでも始まるグンマの豆知識と、そして現在は萩と呼ばれる
山口県の同じ地域の、グンマ県は前橋との共通点を熱く語り始める
轟の姿が江戸時代も変わらず見れます。
この漫画のせいで、グンマに関する豆知識がドンドン増えているような気がしますが
私は生粋のニイガタ人…ぐんまのやぼうでニイガタが潰されることがないよう抗いたいと思います。（謎）
個人的評価（5段階） ★4
1巻の感想はこちらから
2巻の感想はこちらから
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