2016/12/14 お前はまだグンマを知らない 1巻 [BUNCH COMICS]
漫画 井田ヒロト
心にググッとグンマ県！
グンマ出身（ただし出生は神奈川県平塚）の漫画家・井田ヒロトによるグンマの真実を
余すこと無く描き出した衝撃の問題作！
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と、大げさに書いてみましたが、ようはご当地あるあるネタを
これでもか！と、誇張して書いた…はずのギャグ漫画です。
最近のご当地ネタ漫画というと、パタリロの魔夜峰央が
30年以上前に描いた、埼玉ディスり漫画である
「翔んで埼玉
」などが、話題になっていましたが、新潟出身の魔夜峰央が一時期住んだ埼玉をディスった翔んで埼玉とは違い、井田ヒロトは
生粋のグンマ人のようですから、これはグンマ人でも許せる…はず！？
話としては、チバ県民である神月紀（かみつきのり・♂）が、グンマ県に移住し
チバに住んでいてグンマに小学生の頃引っ越した友人と共に、高校生活を送るという話です。
グンマ県は、この漫画に限らず、結構ネタにされる土地柄のような気がします。
関東圏の様々な県と隣接しながらも、どうにも立地が中途半端というか…。
ちなみに、私が住む新潟とも隣県ですが、グンマはサファリパークのイメージしかありません。
管理人は決して、グンマをディスっている訳ではありません。
スマホゲームでも、ぐんまのやぼうなるSLGも配信されており
このぐんまのやぼうは、ニンテンドー3DSのDLゲームとして販売されるに至るほど。
つまり、日本人にとってはグンマは偉大なる県であるけれども
それと同時に、実態は殆どの人には知られていない秘境という印象もあるようです。
グンマーと呼ばれるグンマ県人たちは、もはや一般の常識を超えた何かなのです。
そんなグンマの実態を暴き出す、ある意味暴挙に出たのが
この「お前はまだグンマを知らない」なのです。（ホントかよ）
というわけで、当のグンマ県の人々からすれば、これはあるある…ねーよ！なのか
それとも、だいたいあっているなのかは、ニイガタ県人の私には知るよしも無いのですが（隣県なのに）
当のグンマーの人々の感想を是非知りたいものです。
話を漫画に戻しますと、グンマに転校した、昔住の友人であった轟に、グンマに引っ越しをし、これから向かうことを電車の中でメールを打ちます。
同じ小学校に通っていた轟とグンマで、また同じ学校にいくことになると…。
久々の再会になることを、昔の親友は喜んでくれるはずと返信を期待する神月ですが…。
轟から帰ってきたメールは、ただ一言「・・・・・・来るな」とそっけない返事。そして続けて
「グンマに来て・・・・・・生きて帰った者はいない」
友からの警告に驚く神月。何が何だかわからない旧友の返信に戸惑っているうちに
神月の乗っている電車も、何かおかしな雰囲気になっていることに神月は気づきます。
周りに人がいつの間にか1人も居ない状況になっているのでした。
そして、そこに現れたのはJ○の車掌。
これからグンマに入るこの電車。引き返すなら今のうちと神月に告げます。
別の車両には、人が乗っていますが、全員様子がおかしい。
中には、グンマに帰りたくない！と泣きわめく中年サラリーマンも現れる始末。
あまりにも、おかしい車内の状況に、神月は改めて轟にグンマとは何だ？と問うのでした。
そして、轟はグンマのキャッチフレーズを神月に教えます。このキャッチフレーズで全てを察せ。とのことです。
「心にググッと・・・・・・グンマ県」
神月の波乱万丈なグンマでのサバイバルが幕を開けるのでした。
学校生活に於いて、グンマの掟を身を持って体験していく神月。
チバとは全く違う異質な環境に、最初は戸惑いながらも、徐々に徐々に
神月もグンマ色に染まり始めていくのでした…。
グンマ県民なら、色々とニヤニヤしてしまうんだろうなと思うご当地ネタが全編続きます。
例えば、読み句が作られた時期によって微妙に変化する札がある上毛かるたや
ひも川うどんや、焼きまんじゅうなどのご当地グルメなどのネタが多数あります。
残念ながら、私はニイガタ県人なので、どこまであるあるネタなのかが判別が付きませんが
誇り高きグンマ県人であれば、この漫画はきっと楽しめる！！…はず…。
全編通して、テンションが高いギャグ漫画でグンマに憧れ・恐怖・尊敬の各種入り混じった
感情を読後に抱かずにはいられない、熱いマンガであることは間違いありません。
あ、あと、恒例の隣県との争いネタみたいなのもありますよ。
この漫画が生まれたきっかけは、作者が別の連載を以前していた時に
オマケでグンマに関する漫画を、勢いで描いていたらしいのですが、その時の
担当者が言うには、漫画本編より、そのオマケ漫画のほうが好評だったとのこと。
作者としては、結構複雑な想いがある漫画なのかも…しれません。
個人的評価（5段階） ★4
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