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2016/12/13  MEMENTO -archivez- 2巻 [電撃コミックNEXT]




漫画 南高春告


全ては脚本家の手の内…繰り返される悪夢の3日間…。


南高春告の「MEMENTO-archivez-」です。全2巻です。


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主人公・遠藤貞行は小野高校に通う、普通の高校生。


彼には、二人の人気の高い女子が常についていて
1人が、幼馴染の雨笠朱莉。そしてもう一人、スタイル・ルックスともに
抜群の学園のアイドルである、貞行の彼女である日比野由比


周囲から人気の高い、二人の女子に想いを寄せられ
学校内でも、知名度抜群の関係を持つ三人は、騒がしくも
楽しい学園生活を毎日送っています。


そんな中、貞行は若干中二病をこじらせているきらいがあり
自分を正義の味方と称して、仲間が危ない目に遭っている時に
自分の身を顧みず、その危険に立ち向かっていくのでした。
その姿に惹かれているのが、前述の二人のヒロインということになります。


ある日、貞行一行は、小野北高校の不良に絡まれている友人である
啓吾を発見します。正義の味方・貞行に助けてくれと泣きつく啓吾に
彼は、単身不良達に戦いを挑むのでした。


多少殴られはしたものの、不良たちから逃れることに成功した一行。
学校の昼食中に、貞行は、なぜ啓吾は小野北の不良に絡まれることになったのかをといます。


啓吾は、学校の情報収集を専門に行う風聞部という部活に所属しており
どうやら、彼は近くの小野北高校の不良がたむろする廃ビルに、今朝
殺されたことが判明した、警察官が入っていくのを目撃したとのことです。


風聞部の啓吾としては、何か事件の臭いを感じ取ったということでしょう。
彼は単身、その廃ビルに何かあると思い調査を行っていたのでした。
そこで、小野北高校の不良に絡まれた…という経緯だったようです。


その日の放課後。再び啓吾は同じ風聞部の恵を連れて
廃ビルに調査に向かいます。そのことが気になる貞行ですが
同行はせずに、日比野を待ち、三人でまた行動をする貞行ですが…。


そこで、廃ビルの前に惹かれるように足を運んでしまう貞行一行。
すると、目の前の廃ビルから人が落ちてきて貞行達の目の前で
コンクリートに叩きつけられる衝撃的な現場に遭遇します。
落ちてきた人物を見て、更に衝撃を受ける一行。
ビルから落ちてきて、虫の息になっているのは啓吾なのでした。


ショッキングな光景を目の当たりにした貞行の脳裏に
何故か、行けば怪我だけではすまなくなる!と警告している
日々野が以前体験した記憶のような情景として、貞行の目に映るのでした。


しかし、目の前で殺された啓吾を見て、正義の味方の心に火がついてしまった貞行。
啓吾がこうなってしまったのは、俺のせいだ!と自分を責め、おそらく同行していた恵を
危険なこの場所から救うべく、目の前の廃ビルに危険を顧みず乗り込むのでした。


外では、朱莉が中に入っていく貞行を追いかけられずにいました。
混乱する朱莉は、警察か大人を呼ぼうと日々野に言いますが
日々野は、それでは間に合わない。今度こそはうまくやれるから…と
まるで、この体験を過去したことがあるかのような言動をとるのでした。


一足先に廃ビルの中を慎重に探索する貞行。明らかに様子がおかしい廃ビルを観察しながら
先に進んでいくと…とある部屋で、血まみれになって倒れている女性を発見します。
そして、その女性の近くには血まみれのナイフを持った男が1人…。


運悪く殺人鬼に遭遇してしまった貞行。
しかし、その殺人鬼は貞行に対して、キミの出番はもう少しあとのはずなんですが…と
よくわからないことを言います。そして、そのままナイフを構え、次に期待しましょうと
やはり、思わせぶりなことを言うのでした。


殺人鬼と対峙する貞行。しかし、何故かそこに朱莉が乱入。
そして、朱莉は殺人鬼の凶刃に倒れるのでした。
朱莉まで刺され、その殺人鬼から目を離した瞬間!
今度は、貞行が首を切られ、殺されてしまうのでした。


首を切られたことで、確実に死んだ貞行…のはずでしたが
何故か、先程の事が夢のように、普通に目を覚ますのでした。
慌てて、朱莉に電話をしようとする貞行。


しかし、彼の足元に多数の人の死体があることに貞行は気づきます。
異様な状況に、電話の着信音が前方で鳴り響きます。
どうやら、彼が発信した電話は朱莉に着信したようです。
つまり目の前に朱莉がいるのですが…なんと彼女は、あの明るかった
朱莉の面影は全くなく、大きななたを持った朱莉が血まみれで立っているのでした…。


というわけで、ループもののサスペンス的な作品です。
一度殺された後の貞行は、まるで人形劇の主人公のように
運命に翻弄されることになります。


この世界はループしており、朱莉はこの人形劇の出演者…と言った形で
常に血に塗れた狂気的な日常を過ごすハメになっています。
彼女以外にも、何人かキャストがおり、日比野もそのキャストの1人になっています。


この世界を作り上げたと思われる、脚本家がこの世界には存在しており
彼女たちは、その脚本家の筋書きに毎回翻弄されています。
その脚本家が、最初の廃ビルで貞行を殺した殺人鬼…彼の名前を砥座浩一(とざしこういち)といいます。


彼は、貞行達を人形劇の主人公として、貞行達を殺すエクストラ的存在(木偶(デク)と呼ばれる)に
常に朱莉達を襲われ、最終的に貞行が殺されると世界がリセットされ、また悪夢の3日間がループするようです。


このループから抜け出すには、貞行が3日間生き残る必要があるとのことです。
異常な脚本家による、殺戮ゲームを生き残ることが貞行に課せられた運命なのです。


と、導入部分は謎の散りばめ方や、意味深な世界など大きな風呂敷を広げておりますが
完結した2巻までの感想を言うのであれば、尻すぼみで終わった作品といいますか。
なんだかグダグダなまま、2巻の最終巻を迎えて話は完結しました。


登場人物は、脚本家の意図した演出から外れるべく奮闘をするわけですが
どうにも、その過程が本当にいつの間にかというか、一気に事件解決まですっ飛ばして
最終的に、謎は謎のままで広げた風呂敷は広げっぱなしで話が終わったように感じました。


明らかに説明不足な点が散見されるので、打ち切りになったのだとは思いますが
やはり、もう少し色々と説明してほしいところが多々ありました。
というか、作者さんのブログで打ち切り危機について触れてたんですね。
同人上がりの作家さんだったようで、プロの世界はやはり厳しかったというところでしょうか。


日比野さんは、なかなかにいいキャラだと思いましたので
今後の、南高春告の作品に期待ですね。
元々はコメディ系が得意なようですので、そちらの新作品とか見てみたいです。


個人的評価(5段階) ★2




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