2013/10/07　SLAM DUNK　31巻

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2013/10/07　SLAM DUNK　31巻　[少年ジャンプコミックス] [編集]

【漫画】スラムダンク SLAM DUNK [新書版] (1-31巻全巻)[集英社]《取り寄せ※暫定》

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漫画　井上雄彦

少年スポーツ漫画の金字塔。

今更、ワタクシがこのブログで取り上げるまでも無く
SLAM DUNKについては、余りにも有名過ぎで
真新しい話とかは全く無いのでしょうが、やはり個人的には時折読みたくなり
そして、何度読んでも魂を揺さぶられてしまうこの漫画に触れないわけにはいけません。

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週刊少年ジャンプで連載されていた本作は、当時の日本ではまだマイナースポーツであったバスケットボールを題材にした漫画です（ちなみに、SLAM DUNKが連載されていたのは1990年～96年ですが、90年と言うのは、まだJリーグすら無かった時代です。）
この漫画、およそどれだけのバスケ少年を生み出し、またプレイはしないまでも、読者にバスケに興味を持たせるきっかけになったかは計り知れません。
かくいうワタクシと、その友人達もこの漫画のキャラクターたちに触発され
体育の授業や、昼休みのバスケ時には、各々勝手にキャラクター名を叫びながらプレイをしていたモノですｗ
嗚呼、これが中二病ってやつなのかｗ←

話としては、正直ジャンプの王道モノもいいところなのですが
井上雄彦による、人物と試合描写の臨場感が、今現在まで出てきた漫画全てと比べても
高いクオリティーで描かれており、今見ても熱くなれること請け合い。
個性的な5人のプレイヤーを軸に、作中わずか4ヶ月の出来事を濃密に描いた作品であると言えます。
湘北高校の選手のモデルが当時のNBAで日本でも有名であった、主にシカゴブルズの選手をモチーフにしたと思われるという話は、一部で有名ですが、作者としては、マイケル・ジョーダンなどの活躍で日本でもにわかにブームになり始めていた、NBAに便乗して日本でもバスケットブームを巻き起こしたかったのかもしれません。

この最終巻では、現実では秋田の能代工業（とにかく、バスケが強い高校。日本人初のNBAプレイヤー・田臥勇太を排出した高校。）をモデルにしたと言われる山王工業戦の決着が付きます。
まさに激闘と呼ばれるに相応しいクライマックスで、最初から最後まで鳥肌立ちっぱなし。
そして、二人の一年生天才プレーヤーである、桜木と流川が、最後の最後でお互いを信頼したパスを出すという演出が堪らない。
今まで、桜木の一方的なライバル視により、いがみ合ってきた二人が、お互いの力を認め合い、今まで一度も（偶然やしょうがないのは過去何回かあった）意識的にパスを出し合わなかったのを、勝利のためにするというのが本当に王道で素晴らしいと思います。
しかも、最後のブザービーター（終了のブザーと同時に逆転シュートを決めること）を、スラムダンクではなく散々練習したミドルシュートで桜木が決めるというのが良いですね。

最強の高校を倒したその後の湘北は、全国制覇…とはならずに
力を出し尽くしてしまった事による、2回戦ボロ負け、ベスト16という戦績で終わりますが下手に優勝するよりもベストな終わり方だったのではないかと思っています。

さて、このスラムダンク。
山王戦に勝った後は、山王戦で怪我をした桜木がリハビリをこなしていくという未来に向けてのエンドとなるのですが、その終わり方の突然さから、色々と都市伝説が生まれた作品であります。
試合が長くなりまくる事に、ジャンプの編集がダメ出しをして、もっと早く描いて欲しいという要求を突きつけた結果、井上雄彦が集英社と喧嘩してスラムダンクは本来の予定より早く終わらせたというモノです。
この都市伝説は、暫くまことしやかに語られていたのですが、井上雄彦本人がその事実を何度も否定していて、特に因果関係はないとのこと。
井上雄彦的には、スラムダンクは綺麗な終わらせ方であったという述懐をしているそうです。
参照記事はこちらから。

連載が終わった後も、このスラムダンク熱は冷めること無く
何かにつけて、今でも語られることがある漫画です。
連載ではありませんが、廃校の黒板を使った、あれからの湘北高校というちょっとした後日談を、井上雄彦自身が描いています。Youtubeなどで見ることが出来ます。

いずれにせよ、ワタクシが中学時代に本当に毎週楽しみにしながら読んでいた漫画。
自分の思い出補正も含めて、いつまでも色褪せない名作。
セリフが殆ど無いのに、絵だけで読ませることが出来る井上雄彦の実力を今でも思い知らされる作品です。

個人的評価（5段階）　殿堂入り