SSブログ

2013/09/15 岡本倫短編集 Flip Flap[フリップ フラップ] [短篇集]





漫画 岡本倫

代表作エルフェンリートで一世を風靡し、その名を有名にした岡本倫の初の
短篇集(なお、短編集なのは仕様)が、このFlip Flapです。
帯には、HUNTER×HUNTERの冨樫義博の推薦があります。冨樫仕事しろ←




スポンサードリンク





小洒落た三方背の紙ケースに、2冊の書籍が収納されている形で
AllumageとFlip Flapの2冊に分かれています。Allumageはカバー有りですが、Flip Flapはカバーがありません。
Allumageには、アルマージュ、レジストラ、カリエラ、メモリア、MOL、デジトポリスの6話。
Flip Flapには、エルフェンリート、Lime Yellow、Flip Flapの3作品。そして、最後に連載用ネームであるEXEXEが収録されています。
このうち、メモリア、MOL、デジトポリス、エルフェンリートはエルフェンリートの単行本にて収録がある短篇であり、Lime Yellow、Flip Flapは初掲載作品です。

岡本倫のファンなら分かると思いますが、岡本倫はエルフェンリートの連載途中から劇的に絵柄が変わります。
アルマージュ、レジストラ、カリエラは現在の岡本倫絵であり、それ以外は以前のタッチの作品となります。
以前の絵は、お世辞にも上手いとは言えない(今の絵もかなり癖が強いので人を選びますがw)ので
苦手な人も居るかもしれません。

それぞれの話の概要を簡単に書いていくと

アルマージュ
ハリウッド女優(ただし、スタントの)が日本に帰国した際に大型火事に巻き込まれる話

レジストラ
人の記憶を自由に操れる老人の話

カリエラ
現代に働くサラリーマンの悲哀と夢と現実を描いた話

メモリア
15万の高級ダッチワイフに命が宿る話

MOL
家庭環境から、人形の女の子しか愛せなくなった男の話

デジトポリス
爆弾解体のプロフェッショナルとその見習いの絆の話

エルフェンリート
天才ピアニストの男と、ヴァイオリニストの女の話(同名の連載の話とは全く毛色が違う作品)

Lime Yellow
これも命が宿ったダッチワイフの話w

Flip Flap
ヒーローに憧れる少女と、その身体能力を体操に活かしてもらいたい同級生の少女の話

簡単にまとめすぎですが、内容としてはこんなところです。
全ての話の感想を書いていると、とてもじゃないですが長くなってしまうので
お気に入りの話を幾つか。

・アルマージュ
主人公であるクミコがかっこカワイイ。
スタントが出来て、巨乳で可愛いというキャラは反則ですな。ハリウッドでスタント女優をしています。
ツンツンしてますが、かなりのブラコンで、昔命を助けられて以来、兄貴には頭が上がらないようです。
ハリウッド主演の話が出て、怪我などをしないようにスタッフに念を押されるも、兄貴の結婚式に出るために
帰国して泊まったホテルで、大きな火事に巻き込まれます。
自分の居たホテルは問題なかったのですが、向かいのホテルに取り残された
幼き少年と少女の兄妹を見てしまったのが運の尽き(本人曰く)
兄妹を助けるために奮闘しますが、防火対策がおざなりなホテルの火災だった為
半ば詰み状態に。やることなす事上手くいかず、最後は兄妹だけ助け出し
自分は死を覚悟しますが、そこに再び消防隊である兄貴が現れるのでした。

色々と突っ込みたいところがある作品(身体能力とか身体能力とか)ですが
そんなのは気にせずに楽しめる良質のエンターテイメントになっています。
最後の、助けた兄妹が成長して、亡くなった両親に代わり、代理母となったクミコに告白する男の子が良いですね。ツンデレっぷりがタマランですわ。

・エルフェンリート
本試作品とは全く別物ですが、天才ピアニストで日本人のアキラと、同じく音楽家一家の家系に生まれ
それまでは、天才ピアニストの名を欲しいままにしていた、サラが国際コンクールで出会うシーンから始まります。
親の英才教育に半ば嫌々ながら、ピアノを弾いていたサラは賞を取りながらも、どこか心の中でモヤモヤを感じていた。
どんなに良い賞をとっても、英才教育を施す母親からは認められ、褒められることは無く、空虚な毎日。
自身のピアノに疑問を持ちながらも、それでも賞を取れるため、漠然と自分は世界一のピアニストになるのだと将来は考えていたサラ。
しかし、アキラから「お前はピアノを楽しく弾いてはいない。つらそうに弾いている」と指摘され、楽しくピアノを弾く俺には一生勝てないと断言します。
もちろん、その言葉に最初は反発するサラも、実際にアキラがピアノを弾く姿を見て認識を改め
この日本人には一生勝てないと思わされるのでした。
演奏会が終わった後、アキラに感想を求められ、自分は世界一のピアニストを諦めると宣言するサラ。
大分夢をあっさりと諦めますが、それだけ印象が強かったのでしょう。
そして、自分は世界一のヴァイオリニストになると、改めてアキラに宣言します。
そして、いつか自分が世界一のヴァイオリニストになった暁には、アキラのピアノと一緒に演奏しようと二人は約束するのでした。

その夢を果たすべく、名実ともに世界一のヴァイオリニストになったサラはアキラに会いに行きます。
しかし、そこで見たアキラの姿は…。

続きは本編で。感想としては、この2話をはじめとして
どれも、岡本倫らしい個性的な物語が揃っているなと。
女の子へのリョナ属性(血まみれになったりとか)というのは、昔の作品から健在だったようです。
また、各作品の後にある岡本倫のコメントがなかなか読ませます。
ファンからも好評であった、岡本倫の自分語りがとても良いです。

岡本倫のファンにはなかなか楽しめる短篇集だと思いますので
機会があったら、購入をオススメします。

個人的評価(5段階) ★4


岡本倫短編集 Flip Flap (愛蔵版コミックス)

岡本倫短編集 Flip Flap (愛蔵版コミックス)

  • 作者: 岡本 倫
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/03/19
  • メディア: コミック




漫画・コミック ブログランキングへ


タグ:岡本倫
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。