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2013/08/14 戦場アニメーション 1巻 [ジャンプコミックスSQ]





漫画 中田貴大

超個性的な少年と少女が繰り広げる青春ガールミーツボーイ物語。

人間、自分の個性に何かしらのコンプレックスを持っている人が殆どではないでしょうか。
些細なものから深刻なものまで。コンプレックスと言うのはとても厄介です。




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戦場アニメーションの主人公の一人である、蜂屋蜜花が持つコンプレックスは
一見地味な蜜花は、誰もが驚く地声が超アニメ声という激しいコンプレックスを持っています。
アニメ声のせいで、中学時代イジメを受けていた蜜花は高校に入るとともに
今までの自分を捨て去る決意をし、なるべく喋らないような地味で目立たない高校生デビューをしようと考えます。

しかし、その目論見は、アニメバカであるもう一人の主人公、蟹沢完才によって無残にも打ち砕かれます。
蜜花は蟹沢に、放課後趣味である一人カラオケを熱唱している所(しかも演歌w)を
蟹沢に見られ、挙句の果てには動画まで撮られてしまいます。
しかし、蟹沢が目をつけたのは蜜花の一人カラオケなどではなく、彼女が持つアニメ声。
蟹沢は、彼の制作したアニメーションに蜜花の声がどうしても欲しいと言います。
一人カラオケを撮られた挙句、自分がキライな声を人前に晒すことなど、蜜花にとっては
耐え難いこと甚だしいのですが、承諾しないと動画をネットに投稿するという、蟹沢の半ば脅し状態に屈する形で、アニメーション制作部に声優として入部することになります。

アニメなど全く興味もなく、今まで無縁の状態で過ごしてきた蜜花。
そんな蜜花に蟹沢は、学校の部活動紹介でアニメーション制作部を宣伝すべく
蜜花にその場でのアフレコを依頼します。渋る蜜花。脅す蟹沢(ぁ

結局脅しに屈する形で、アフレコを渋々受諾する蜜花。
録音した音声を流すのではなく、その場に流れる映像に合わせてセリフを入れるという
ぶっつけ本番で、見事蜜花はその大役を果たします。

蜜花のコンプレックスが強烈な個性に変わった瞬間です。

導入部分はさらりとこんな感じなのですが、このコンプレックスが個性に変わる強烈な瞬間を
その制作したアニメの絵を使って、心理描写を見開き大ゴマで印象的に描写しているのがインパクトが強く
個人的には、このシーンでこの漫画の評価が決まりました。
これは、絶対に先を追うべき漫画であると。
新人さんが描いているようですが、この辺りの心理描写が実に秀逸で、見ていると否が応でも感情移入させられてしまいます。

最初こそ外道な振る舞いがあり、ちょっとヤバげな主人公か?と思った蟹沢も
本当に純粋にアニメを、面白いアニメを作ることに命を懸けているかの如く情熱を燃やしているということで
好感が持てる良い味のキャラになっているのがいいですね。
部活動紹介で、蜜花以上に実は緊張していた蟹沢。
彼の胸に去来する思いはいかほどか。

超個性的な二人が出会うことによって、これから紡がれていくであろう
戦場(いくさば)高校アニメーション制作部物語。
これから注目してみていきたい作品の一つ。個人的オススメ。
2巻がちょうど来月の新刊で出るようなので、発売されたら速攻でチェックしたい。

個人的評価(5段階) ★5


戦場アニメーション 1 (ジャンプコミックス)

戦場アニメーション 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者: 中田 貴大
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2013/06/04
  • メディア: コミック




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