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君は喧し閉じてよ口を! 1巻 [ドラゴンコミックスエイジ]



原作 森田俊平 作画 アルデヒド

耳が聞こえない柊月乃と、底抜けに明るい高●純次もびっくり適当人間の榎本太陽が織りなすドタバタコメディ!

深刻な問題提起の作品…かと思いきや、突き抜けたコメディ、君は喧し(やかまし)閉じてよ口を!の1巻です。


突き抜けた題材のコメディ、ネガくんとポジちゃん作者の森田俊平が原作、ニー子はつらいよを連載していたアルデヒド作画(いずれもそのうち取り上げるかも)のコメディ漫画。

生まれつき耳がほぼ聞こえない柊月乃が転校してくるところから物語はスタート。

月乃の席の隣に座る、もうひとりの主人公である底抜けに明るい男子生徒・榎本太陽をメインとして展開されるスクールコメディ。

主人公が耳が聞こえないという作品は、現代ではそれなりにあって、最近は実写化やアニメ映画化もされた聲の形などが特に有名かと思いますが、この作品はそういう深刻さは取っ払ったかなり突き抜けたコメディ漫画となっています。

月乃は普通に生活するには、ほとんど耳が聞こえないため、他人とのコミュニケーションは手話や筆談、読唇術で相手の言いたいことを察するやり取りをメインとしています。

転校初日、隣に座った太陽は、手話なんて全く知らないにも関わらず、天性の適当ぶり(?)を発揮し、手話がわかると月乃に豪語します。

その言葉を信じた月乃が手話で太陽に話しかけると、太陽は本当は全くわからないので、手の形などでこんなことを言っているのでは?というのを類推するのですが、案の定全く違うというわけです。

で、更にこんなんだろうという手話を適当に考えて月乃に見せると、月乃はまた本当の手話の意味で捉える状態となってしまい、お互い解釈が全く違うすれ違いコントが自然に発生しているという作品であります。

その太陽のお調子者ぶりと、適当さに呆れた月乃が心の中ではかなり辛辣なツッコミをしているのを楽しむ、肩肘張らずに読める漫画と言えます。

太陽が人助けをする善き人間として描かれていますが、その行動力は常識の範疇を遥かに超越しており、道に迷っていた石垣島から来ているおばあちゃんを律儀に、家までガチで送り届けようとしたりと、かなりぶっ飛んだキャラになっております。

ちなみにこの太陽の行動に対して、常識的なツッコミをするのは月乃だけということで、まぁコメディなのかなというのがこういうところでおわかりいただけるかとw

ただ、時としてほろっと来るような友情描写であったり、あるいはこの巻の時点ではまったくお互いそのような気はありませんが、将来的に恋愛に発展しそうな月乃に対する太陽の優しさであったり明るさを時々描写してくるのが、良いアクセントになっている作品だなと思います。

月乃の姉・星奈や、関西弁風に喋るさくらなど(現時点の最新更新で東京生まれ東京育ちが判明)、学校を舞台とした漫画としては登場人物は少ないですが、個性的なキャラが多く出るので読んでいて楽しめる作品だと思います。

今後は月乃と太陽の関係がどうなっていくのか。

耳が聞こえないこと自体は、全く死に設定にもなっていないに関わらず全く重さを感じさせない、個人的にはなかなか今後が楽しみな作品となっております。

個人的評価(5段階) ★5




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