2013/09/19 のりりん 1巻

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漫画　鬼頭莫宏

中年のおっさん手前になりかけの主人公が自転車にハマる話

既に、なにかもちがってますかを同時連載している鬼頭莫宏ですが
いつもの鬼頭莫宏作品に比べると、あまりにも正統派で血も何も出てこないストーリー。
なにかもちがってますかに比べると、その平和さに思わずあくびが出ます←




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内容としては、大文字の通り自転車モノです。
大文字のように書いてみるとなんだか身も蓋も無いですが、要は自転車が嫌い（主に、自転車乗りのマナーなど。一部言いがかりもありますがｗ）で
若干世の中を冷めた目で斜に構えてみている、丸子一典（まりこと苗字は読みます）が
ひょんなことから、その自転車の楽しさに目覚めていくという話。

丸子が、仲間の男友達と共に車を運転していると
右折しようとしている青信号の向こうに、自転車が来ているのを目にします。
だいぶ距離があったので、そのまま一時停止もせずに交差点に侵入すると
自転車があっという間に交差点に侵入してきます。
ぶつかる！と思ったのも束の間。自転車のライダーがジャンプし
最悪の交通事故という事態だけは逃れるのでした。

自転車に乗っていたのは、なんと女の子で名前を織田輪（おだりん）といいます。
自転車がジャンプした際に、丸子の車のボンネットと輪の自転車のホイールがそれぞれダメージを受けてしまいます。
博多弁を操る少女は、警察沙汰は面倒だと丸子に後で自分の家である、ラーメン屋に来るように促します。

ラーメン屋を訪れた丸子は、そこで輪に自転車に乗らないかと誘われます。
自転車は車とはまた違った世界が見れるからと。
その時に、自転車を取り出して言うセリフが、タイトルにもなっているのりりん。
博多弁なのかなと思いつつ調べてみましたが、どうやらそんな言い回しは無いようです。あれ？←

瑣末なことはどうでもいいとして（ォィ）
その誘いを一度は丁重に断る丸子。
しかし、そこに輪の母である陽子が現れ、しつこく自転車に乗れと勧めるのでした。
どうやら、この母親は人を自転車に乗せることに手段を選ばないようで
自転車が、特殊なフレームなどを使っていて修理するには、総取っ替えが必要で、その費用が50万はくだらないとか、自転車に乗ればそれを5万円引きにするとか、丸子に取引を持ちかけます。
渋る丸子は、自分が自転車嫌いであることを理由を挙げて説明します。
難癖に近い理由に、陽子の母親は表情は変えませんが、内心はキレていたのでしょう。
丸子から鍵を預かると、どこかのトラックの荷台にポイっと。鬼畜すぎるｗｗｗ
程なく発進するトラック。鍵を取り返したいなら、今目の前にあるロードに乗って追わなければ
到底間に合わないということで、半ば強制的に自転車に乗らされるのでした。

初ロードは必死であったこともあって、その楽しさを見出だせない丸子。
修理代は全額払うので、もう関わらないで欲しいと織田家を後にします。
ここで、丸子の変な体験は終了かと思いきや転機が。
酒気帯び運転と、定員数を超える人間を車に乗せて運転していたということで免許取り消しを食らってしまいます。
一年車が運転出来ない事になってしまった丸子。まさに天の配剤。
免許取り消しの経緯としては、杏（カラモモ）さんという女性キャラクターが出てきますが、ここではその原因と若干丸子に惚れたと思われる描写があるにとどまるだけなので若干割愛（だけでいいのだろうか←）

仕事先でも事情を話すも、何故か上司からは自転車に乗れば良いと諭される始末。
どうやら、丸子が自転車に乗るのは必然のようですｗ
その後、いくつかの後につながる伏線も出てきますが、とりあえずはお約束のように
最初は渋る丸子も、周りが輪を中心として自転車に目覚めていくという状況に。
そして自分も覚悟を決め、遂に自転車に乗ることを決意。
仲間と自転車に乗り続けるうちに少しだけ楽しさを見出し始めるのでした。

鬼頭莫宏らしからぬ、ほのぼのとした漫画になっていますが
内容としては結構大人向け。自転車漫画ですと、最近では弱虫ペダルに代表されるような
競技自転車の世界が、漫画では取り上げられることが多いですが
この作品は、これから自転車を趣味にしたい方（主にロード）向けの作品に仕上がっています。
自転車を巡る人間関係が想像以上に面白くなりそうではあるので、次巻以降も期待です。

個人的評価（5段階）　★4

のりりん(1) (イブニングKC)

• 作者: 鬼頭 莫宏
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2010/07/23
• メディア: コミック

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タグ：鬼頭莫宏 スポーツ