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2016/08/15 泣くようぐいす 7巻 [少年マガジンコミックス]



作者 木多康昭


問題漫画家・木多康昭。マガジンに新境地を開拓しようとするもあえなく撃沈。


殿堂入り漫画で紹介したことのある、幕張の作者・木多康昭。


あまりにも過激なネタの数々から、それなりの人気があった(はず)
幕張が、事実上の打ち切りという形でジャンプを去った後
彼は、新天地を講談社のマガジンに求めたのでした。しかし…



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ジャンプで、余りにも過激な下ネタと楽屋落ち、他連載漫画家のパクリなど
フリーダムにやり過ぎた木多康昭は、次の連載をライバル社である講談社のマガジンに求めました。


その結果産まれたのが、この泣くようぐいすです。
個人的に幕張が、バイブル的作品になるまでに好きな作品だったので
当時、マガジンに移籍した木多康昭に驚きながらも、個人的には
他誌とはいえ、また木多康昭の漫画が読める!と当時は凄くテンションがあがりました。


主人公・千石うぐいす(せんごくうぐいす)は、幕張第一高校の一年生。
彼女と自身では思っていた、小口詩織にドッキリを仕掛けられ、その腹いせに
何故か野球を始めるという、不純のカタマリのような主人公。


前作・幕張の主人公である塩田・奈良も、野球部在籍でしたが
幕張では、全く野球をするシーンはありませんでした。


しかし、この泣くようぐいすは、なんとちゃんと野球をします!(なんじゃそりゃ)
うぐいすの性格は、まさに塩田そのもの(身体能力も)なんですが
野球をそこそこ真面目にやる点は幕張との差別化が図られていました。


そして、小口の彼氏であり超高校級ピッチャーの蘇我昭彦(そがあきひこ)という
うぐいすにとってのライバルキャラまでが登場!
真面目に高校野球を、幕張でみせた木多康昭節で当初は描いていました。


幕一ナインは個性的な選手が多く、身体能力だけでなんとかするうぐいすの他に
実際に野球の実力があり、巧く噛み合えばかなりの強豪チームになりかねないポテンシャルも秘めているのです。


と、最初の方はギャグを交えながらも、そこそこちゃんとした野球漫画になっていたのですが…


真面目にならない木多康昭は講談社でも健在だった!しかし…


というわけで、話が進むにつれ、幕張の時に見せた他の漫画のパロディの連発が途中から入るようになるのでした。
しかし、何故かジャンプパロディのほうが頻度が多いという謎の状況に。
マガジン作品のパロディはなぜか抑えられ(講談社に釘を刺されてたのか?)幕張の時に比べれば随分大人しくなった印象でした。


途中までは、幕張を髣髴とさせるギャグが多数見られたのですが
徐々に徐々に、テンションは下がっていき、最後の方では中途半端に真面目で
中途半端にギャグを飛ばすという、どっちつかずな展開になってしまいました。


その結果が、夢落ちという名の打ち切りエンド
という、一番漫画のオチとしてはご法度的な終わり方で完結してしまいました。
もちろん、蘇我との対決などの見どころは全て投げっぱなしです。


幕張からのファンであれば、ああ…木多康昭らしいな…とこの終わり方も
ある意味、理解が出来るものでしょうが、マガジンで初めて木多康昭作品に
触れた読者としては、突然終わった駄作として判断されかねない作品でありました。


個人的には、木多康昭補正である程度の評価をしている作品ですが
幕張の二番煎じ的な作品でもあるので、決して人にオススメできる作品ではありません。
ただそれでも、勢いのあるギャグはなかなか他のギャグ漫画では見られないものだけに
木多作品愛好家としては、それなりの評価をつけてしまう作品なのでした。

個人的評価(5段階) ★4





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