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2016/08/09 暗殺教室 21巻 [少年ジャンプコミックス]



作者 松井優征


暗殺が繋いだ28人の中学生と謎の教師の奇妙な物語


割と最近、ジャンプで好評のうちに完結をした暗殺教室を今回は紹介します。


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前作・魔人探偵脳噛ネウロでカルトな人気を得るに至った
松井優征が、満を持してジャンプに再び帰ってきた作品がこの暗殺教室。
アニメ化・実写映画化が行われ、まさに大ヒットした作品となっています。


話としては、名門椚ヶ丘中学校という中学校が物語の主な舞台。
名門の中学校として名を馳せる椚ヶ丘中学校ですが、実は名門になるために
ある意味、暗部を抱えている学校でも有りました。


現・理事長の意向として、名門を維持するために、落ちこぼれのE組というクラスがあり
(Eはエンドの意味で、エンドのE組と呼ばれている)成績が悪い生徒や、素行不良の生徒などが
このE組に落とされてしまうのです。


E組になると、A~D組までとは違って、離れの山奥にあるボロ校舎に
追いやられることとなり、ボロ校舎に追いやられた精神的な苦痛(クーラーも無いしトイレも汚い)と
そして、本校のA~D組までの嘲笑の対象にまでなってしまうという…ようは
学校公認でスクールカーストを意図的に作り出している状況です。


このE組の存在意義には、それなりの理由があり、名門と呼ばれる椚ヶ丘中学校の
レベルを下げないために、ようはE組には落ちたくない!という必死感を生徒に植え付け
A~D組の人間は、より学力を上げるために切磋琢磨するというワケです。
E組はすなわち、一種のスケープ・ゴート的な存在を担っているわけです。


そんなはぐれ者の集まるE組は、個性的な生徒が26人在籍。
その中でも、地味で特に目立った取り柄もないと思われている
潮田渚(しおたなぎさ・♂)視点で、主に物語は進んでいくことになります。


世間的には隔離された存在の、E組にある日突然、防衛省の人間と
なにやら、タコみたいな姿をした謎の異形の生物がやってきます。
この異形の生物こそ、この漫画の主人公こと殺せんせー


物語が始まる少し前、月の7割が消滅し、三日月しか見れなくなるという
衝撃的な事件が起こりました。そして、E組生徒たちの目の前に居る
殺せんせー(最初は名前がなく、途中で生徒によってつけられた名前)は
なんと、その三日月を作り出した張本人であると防衛省の男は言います。


そして、防衛省の男は、この世間的に隔離されたE組の生徒たちに
この殺せんせーを殺してほしいと依頼してきます。
曰く、殺せんせーは来年の3月に地球を壊すと言っているからだと…。


唐突に殺し屋になることを迫られるE組の生徒たち。
個性的な生徒が揃っているとはいえ、さすがに殺しという依頼については面食らいます。
しかし、成功報酬100億という金額と、その殺せんせー自身が自身を殺すための
暗殺術(というよりは、普通の授業ですが)を生徒たちに教えるという状況になるのです。


まるで、自身を殺して欲しいかのような言動もする謎の生物・殺せんせーですが
何故か、タコのような触手をいくつも持ち、また最高速度マッハ20(時速=約24500km)という
とんでもない速さで動けるという能力を持ち、暗殺はプロですら困難を極めます。


この謎の殺せんせーについては、存在を知っている人間もごくごく一部しかおらず
政府の関係者や、各国の首脳、そしてE組の生徒たちだけという限定的な範囲に限られています。


そんな、学校の教師と生徒という一般的な間柄と同時に
暗殺者と標的という、奇妙な関係が始まります。
地球が、殺せんせーによって壊されるという来年の3月までに
E組生徒たちは、暗殺を無事成功させることが出来るのでしょうか?


と、ジャンプの漫画としては、王道を外れた作品に思えるのですが
内容を見てみると、かなりジャンプ3大要素が強く出ている漫画…
すなわち、努力・熱血・根性ですね。


E組という特殊な環境と、殺せんせーの暗殺以外は
普通の学校生活が描かれており、修学旅行やプール開き(とは言いがたいものがあるが)や
球技大会、中間テストなどの学生恒例行事は普通に出てきます。


しかし、題材が題材だけに、そのどれもが一風変わった設定になっており
通常の学園生活において、E組というイレギュラー存在と、暗殺授業という
特殊な要素を入れただけで、面白い漫画に仕上がっております。


暗殺を行うために、殺せんせーを主に渚が観察しているのですが
見た目はタコなのに、中身は人間のおっさん臭い要素が多分に詰まっており
殺せんせーのコミカルな動きにクスッとさせられる場面も多いです。


作者・松井優征が最終的に連載を終えた後、最後の展開が先に決まっていて
そこに導いていくために、物語を書いていたようで、途中の伏線の張り方などが
実に巧妙、それでいて、難解になりすぎず、最終的には爽やかな終わり方になっているのは
一重に、松井優征という漫画家が持つ技量ということになるのでしょう。


結果的に見れば、社会から虐げられた人間(E組生徒)が
暗殺授業という特殊な状況のもとに、成長していく姿を描いた
作品ということになるのですが、最終的に28人に増える(転校生2人)
E組のアクの強い面々を、埋もれること無く描き切っているのは好感が持てます。


全21巻と程よい長さで、E組の奇妙な1年を描いていますが
読後も爽やかな、感動も味わえる作品だと思いますので
今からでも興味があれば読んでいただきたい漫画です。
11月19日には、アニメの総集編とスピンオフ作品の劇場公開も予定されています。


個人的評価 殿堂入り

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